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■投手用カテゴリ説明
2023/06/08 21:40
投手しか計測できないもの!
野球というスポーツは、陸上などの個人競技に比べて個々の能力を数値化することが難しい競技といわれてきました。その理由は、高速に動いている球体のボールを捕球する、送球する、打つ、リードからの走塁などの不確実性な複雑な動作が絡み合っているからでしょう。
しかし、その中で、ゴルフのように自分のリズムで自由に始められる投球動作だけは、その選手の投球能力を正しく数値化できるはずです。
昔は、スピードガンでその投手のボール速度を計測してその投手の能力を判断するだけでしたが、近年の急速な技術の進化でボールの速度以外に投球ボールの回転数や回転軸(変化度)なども簡単にそして正確に計測できるようになりました。
この回転数をメジャーでは「スピン・レート」といって、近年投手の能力と未来の可能性を判定する重要な指標になっています。重要なスカウトやトレードの指標としても使われています。回転数が多いほどストレート(フォーシーム・ファスト)ボールの場合、打者により早く届くボールが浮き上がる感覚が出ます。
今までこの測定器は数百万しましたが、リーズナブルな測定マシーンが誕生!(後半の記事で詳しく公開します)
御存知のようにストレートの場合、
回転数(スピン・レート)
が高くなると、俗に言う
「伸びる球、キレがある球」
であり初速と終速の差が少なくなります。違う2人の投手が投げた同じ150kmの速球(メジャーの先発投手の平均はほぼ150kmです)でも打者は、キレがある(=回転数の高いボール)は、より失速感を感じなくなり、打ちにくくなります。カーブやスライダーなどの変化球の場合は、回転数が上がるほどその変化度が大きくなります。バイクでスピードを出してカーブを曲がるとタイヤの回転数が高いほど急に曲がりますよね。あれと同じです。
(ちなみにメジャーの先発投手のストレートの平均スピンレートは、約37~38回転と言われています。)
シカゴ・カブスから巨人に帰り咲き活躍されている上原投手は、ストレートは、
約140km平均ですが回転数が平均40回転以上
あり、そのストレートでも空振りが取れます。
ヤマト投手グラブの研究
右投手の場合、左手にはめる投手用グラブの状態で
「右手のスナップ、つまりボールの回転数にどこまでいい影響を与えるのか?」 逆を言えば「グラブで、投球動作のロスをどれだけなくせるか?」これこそ、私の長年の仮説であり謎でした。
そこで、投球動作のロスを最大限に減らせる、投球時に回転数とコントロールに影響があるグラブ、ヤマトグラブ・BBA-106W、101Wを考案し国内特許出願しました。近く海外にも国際特許する予定です。多くの検証の結果、身長178cmまでは106W、身長180cm以上の場合、一回り大きな101Wをご提案していますが、実際に自分の手に挿入してシャドーして感じてください。ちなみに中南米の活躍している投手は、小ぶりのグラブでコントロールよく投げています。(考案者の私は、178cm、180cmの元ロッテ・マリーンズの小林投手・現福岡コビーズ代表も106Wがしっくり来るそうです。)
最大のヤマト投手用グラブのコンセプトは
「自分で簡単に手首のベルト調節が可能であり投球動作時に両手にストレスがかかりなくいグラブの提供」です。
簡単に調節できるWベルトグラブ構造とは
この投手用グラブの最大の特徴は、今までにない手にフィットするストレスフリーのWベルト構造機能です。このベルトの名前はマイティ・ベルトにしました。マイティとは何でもできる、未来に無限の可能性があるという意味で未来のアメリカ・メジャーでの大活躍の想いを込めて命名しました。名前を付けるとその物に機能が誕生します。調整方法はいたって簡単!
①外側のベルトを開放し、手の甲を「締め付けベルト」で調節
②手の厚み、幅を自由に調節する。
③手首バンドで手首を調節
④自分の感覚でいつでもどこでも簡単装着できます。
自分の手の甲や手首に簡単に調節できる今までにないグラブの構造です。装着時間は約5秒です。従来のグラブは1~2秒ですが、その差が大きなコントロールの差を生みます。
【2019年3月3日 特許取得】
ご覧のように、グラブに手を合わせるのでなく、自分の手の幅、厚みにグラブを調節して合せる
ストレスレスのグラブ
です。メジャーで活躍のダルビッシュ投手も「自分は回転数を上げたいのでグラブの手は、できるだけリラックスしたい」と語っています。
投球動作の2段階~4段階のリリーまでの動作の
アーリーコッキング、レイトコッキング、アクセラレーション期(赤のアンダーライン)
は、投球動作ではとても重要な動作だと思います。まさに両腕でバランスをとりながら、
投球ボールのコントロール、回転数、変化球の変化の量を決定する神の時期です
。
だからこそ、手、腕、首に出来るだけストレスを感じさせないグラブが必要なのです。人間の脳には右腕と左腕には同時に同じ信号が送られています。それがわかる簡単な実験があります。もし、あなたが右投げ投手の場合、グラブをはめる左手でグー、チョキ、パーをしっかりしながら、ボールをリリースする右手でそのじゃいけんにすべて同時に勝ってみてください!できますか?脳には両手・両腕に同じ信号が走っています。左手にストレスを感じれば右手にもすでに感じています。
だから、グラブをはめる左手にストレスをできるだけなくして、右手のロス感覚をなくしたいのです。
従来のグラブの問題点
従来のグラブは、ベルトの締め具合は選手が試合中などに簡単に調節できません。固定型ベルトになります。その結果、図1のように手首の甲の部分がぶかぶかです。構造上そうしないと、使用者が簡単にグラブに手が挿入できません。
図1
投げるときは図2のようにこの手首の隙間空間はさらに大きくなります。大切であり繊細な投球時にグラブが外れそうになり左手をパーにしてグラブを落とさないようにしている投手も多くいます。投球とはそんなもんだと思っていたそうです。比較対象が無かったので気が付かないと検証実験された投手からも言われました。すでに100名以上にWベルトグラブと自分の持っている従来の構造のグラブ比較実験を行いましたが、立会いで行った場合「一切違いが分からない。感じない」と言われたことがありませんでした。
図2
このような回外グラブと、当社の提唱する回内グラブの違いについて詳しくはこちらのページをご覧ください。
元ロッテマリーンズでそのあと海外でも活躍され現在、福岡の野球指導ジムのコビーズ代表の小林良寛投手など多くの指導者にも実際に検証していただいています。
左)小林投手 右)私
このグラブの使用検証後、検証された大学野球部の監督や元プロ投手からも「ボールの回転数が上がりますね」「ストレートがずっと伸びると思います」「変化球がよくキレるようになりましたね」など、うれしい意見、感想もたくさん頂きましたが、すべてが、個人の意見、感覚値であり、目に見えにくい感想なので、誰が見ても野球未経験者でもすぐ分かる数値で表したいと思いある方法を発見しました。
回転数、コントロールと投手グラブの関係性
日本初のこの表題の実験を愛知県志段味中学野球部監督の中島先生の御協力で名城大学4回生の大塚投手と一緒に検証し手頂きました。近い将来この論文を学術的に発表したいと考えています。
左から中島先生、大塚投手、梅原 2018年8月3日(ほぼ無風)
今回、実験に使用したのが、「テクニカルピッチ」
【スペック】9軸センサーを内蔵型タイプ硬式ボール。外側は硬式試合用ボールとまったく同じ素材、ボールの加速度、空気低抗、地磁気、角速度から投球ボール、スピード以外にボールの回転数、回転軸腕の振りなど今までアバウトで、感覚値だったものをすべて明確に数値化できる。なおメジャーがスピンレート計測に使用しているトラックマンと最初(数%)の誤差
1)検証方法は、投手の十分なアップから開始
大塚投手の試合用グラブでグランドのマウンドから30球以上投げて肩をつくり、そのまま彼の試合用のグラブで10球投げて頂きました。その後、私が考案したヤマト106W・Wベルトで10球投げて頂きました。(慣れるために間に3球は練習)それぞれの検証した10球分をたして10で割った平均値を算出。
検証結果
大塚投手の投手用グラブの結果、
平均スピードは、128.7km/h
平均スピンレートは、31.3回転/秒
指導なし状態でのWベルトの結果、
平均スピードは、131.7km/h
平均スピンレートは、32.4回転/秒
実験結果の内容の解説
大塚投手のゲーム用グラブ⇒ヤマトマイテイWベルトの変化具合
1)平均速度3kmアップ
2)回転数1回転 この1回転は毎秒なのでとても大きい
3)低めに球が集まる 左右にぶれにくくなった。
そして、Wベルトの10球目に
最高の34.15回転が出ました。
これならちょっと回転数の練習をしたら夢の目標、日本プロレベルの36回転やメジャーの37・7回転も目指せるかも!要するにこの練習方法は、投手も指導者も数値的に明快な次の目標がたてられます。今回は大塚投手の回転数をどうしてあげていくか?
これ以外に実際に捕球していただいた捕手の先生から「梅原さんのWベルトグラブの方が、少しリリースポイントが前に来たのか低めにボールが集まりました。また左右に多くぶれませんでした。」との報告もありました。
検証結果で分かったこと
回転数が高い投球動作とは
身体の使い方にロスが少なく手首や首肩などに余計なストレスがないから自分の能力をより発揮されると思います。ダルビッシュ投手も「ストレートの回転数がいいということは、ボールをしっかり握れている、身体の使い方ができているという証拠、だから変化球にもいい影響が出ると思います。」と語られています。また、彼自身も回転数(スピンレート)をとても気にされています!
今回の検証実験に立ち会っていただいた大塚投手も生まれてはじめて見る自分のストレートボールの回転数に驚かれずっと興味深々でした。「もっと早く知りたかった内容です。投手の練習方法が180度変わりますね」と感動されていました。
そして、気になったのか、この計測テストの後、「もう1度投げてみてもいいですか?」と、彼のグラブで、最高速度の137kmが出ました。しかし、興味深い事にその回転数は、31.6回転と意外と低めでした。
その後、大塚投手から「梅原さんのWベルトでも投げてみたいですがいいですか?」となり投げました。その結果は、数球で131km~135kmでしたが、しかし、最高の回転数、もう1度34.15回転が出ました。34回転が出たのは75球のなかでたった3回、それは全て私のWベルトのときだけでした。これが今回の検証の大きな気づきになりました。
メジャーの先発投手の平均スピンレートが、37.7回転なのでこのWベルトグラブで正しい回転数向上の練習しながら定期的に計測出来たら彼本来の最高の回転数達成も可能です。この部分こそが、投手の指導方法が変るという所以です。
灼熱の太陽の下、今回の検証テストはここまででしたが、新しい次世代の練習方法もたくさん気がつきました。また一歩進んだと思います。今後も引き続き体育大学やプロ野球の投手などとこの夢の検証を続けていきたいと考えています。メジャー球団とも行う予定です。そのデーターも逐一このサイトでご報告していきたいと思います。よろしくお願いします。
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